「じいちゃん、ご飯だよ。」
・・・。
「おーい!ご飯!」
・・・。
えっ❗️
息してる?
ヨメ、目を凝らしてじいちゃんの胸を見る。
ドキドキ・・・。
「じいちゃん?」
じいちゃん、眼を開けて、ぼーっとヨメを見る。
ああ、寝てたんだ。
今年の猛暑は、じいちゃんにはこたえる。
ここのところ、ずっと微熱がある。
37度2分〜4分・・・。
クーラーをつけたり、消したり。
隣でばあちゃんが言う。
「この人は、はあ、長うないのぉ〜。」
じいちゃん、チラリとばあちゃんを見る。
前はにらんでいたが、今日はその元気もない。
こうして年々、弱っていくのかな?
ばあちゃんの姉、ヒロちゃんが亡くなった。
89歳。
スーっと、息を引き取ったらしい。
苦しまなくってよかった、と家族が言う。
そうだね。
ヨメも逝く時は、スーっと楽に逝きたい。
じいちゃん、ばあちゃんにも苦しんでほしくないな。
死に方って選べないよね〜。
あるがまま・・・、受け入れる。
「じいちゃん、ご飯です。」
じいちゃん、右手をあげて、応答する。
お盆には、孫やひ孫が帰省する。
じいちゃん、もうしばらく、この世を楽しんでくださいな。
はあ〜、疲れるなあ〜。
あれ?最近、ヨメ、グチが増えてきた。
周りに振り回されて、また自分のこと、ないがしろに。
ガマンの連続・・・。
我慢しすぎると、人に優しくなれなーい。
ちょっと意地悪を言ったりするヨメである。
深呼吸すると聞こえてくる。
「応答セヨ。」
内なる自分?っていうか、なんだろう、もう一人の自分から・・・。
「周りのために頑張らない。」
じいちゃん、ばあちゃんのために頑張ろうとすると、いつしか自分の中は空っぽ状態に。
で、グチが増え、ツレが犠牲になる・・・。
「応答セヨ!自分の心はワクワクしてる?」