施設にいる母に電話をする。インフルエンザとコロナの影響で、母は、ほぼ半年、一歩も外に出ていない。会うこともできない。最近は、携帯電話を持っているがかけ方が分からなくなったと言う。御歳88さい。
この頃、母は一方的にしゃべる。
ヨメなりに分析してみると、
「耳が聞こえていないのでは?」疑惑〜。
母に言うと「まだまだ聞こえる!電話のせいだ!」と言って怒るので、追及はしないことにしている。
相手の質問や言ってることがよく聞こえないが、母はそれを「良し」としない。そこで、聞こえていないことがバレないように、一方的にしゃべり続けている・・・のではないか?
見栄はらずに、聞こえないなら聞こえないって言えばいいのに。
受け入れれば楽になるのに、と思ってしまう・・・。
ハッ‼️
そういえば、ヨメの母は、老眼鏡も使用していない。施設に入るまで絵を描き、小説(宮尾登美子ファンであった。)を眼鏡無しで読んでいた。見えづらくても我慢して見ていたら、また見える時期がくる、と言う自論の持ち主、ツワモノであった〜。
また聞こえる時期がくる、と思ってる?
母の真意は分からないが、何やらヨメにはない強さを感じるのである。
戦争、オイルショック、高度成長期・・・時代を駆け抜けた人である。「なんとかする。」と言ったらなんとかする人であった。
「昔のことは忘れたわ。」って呟く母。背も縮みちっちゃくなった。
が、強い・・・。その強さの遺伝子はヨメにも流れているのかなあ。
毎日、10分間の電話タイム。
ねえ、母さん。もうしばらくおしゃべりを
楽しみましょうか。