じいちゃんの往診に来たホームドクター🩺。
「ちょっと衰弱してるかな?」
その日の夕方、「明日の11時に労災病院に行ってください。」とドクターから電話がある。
なんで❓
そんなに悪いの❓
労災病院には、在宅酸素治療のための診察に、盆明けに行くことになっている。
「何かありましたか?」と、 ヨメが聞くも、「とにかく行くように」、との指示のみ。
とりつくしまなし・・・。
じいちゃんにそのことを伝えるとムスッとしている。
まあ、まあ、まあ。
翌日、労災病院で血液検査にレントゲン。
やはり数値がやや悪い👎。
「入院する程でもないようだけど、安心なのは入院かなあ〜。入院しますか?」
えっと、そんな曖昧な表現はじいちゃんには通用しないんだよ、ドクター。
「入院は嫌じゃ!」
だよね〜。十数年前に脳梗塞で入院した時、看護師とドクターにケンカ売って追い出された。
じいちゃん、仔犬のような眼で ヨメを見上げる。「嫌じゃ。」
ヨメ、ドクターを見る。
ドクターと目で会話する。
ドクター、決断。
「では、2日後に来てください。その時までに数値がよくならなければ入院ね。」
うん、ベストな診断だな。と、ヨメは思う。
「絶対、入院が必要」と「とりあえず入院」では、じいちゃんもヨメも覚悟が違うのだ。
なにせ、家にはばあちゃんもいる。
それにしても、じいちゃんの眼、可愛かったなあ。
下から見上げると、「おねだり効果」があると聞いたことがある。見られる方からすると、相手の眼が大きく見え、ちょうど赤ちゃんのような愛らしい顔になるらしい。
斯くして、じいちゃんは入院を免れた。
が、今日が決戦のとき。
再検査。
どうか数値がよくなっていますように。