「はあ〜、ワシだけ出かー。」
2月23日祝日の朝、ばあちゃんのため息。
ヨメはツレと顔を見合わせて大笑いである。
「そーだね。今日はデイサービスの日だね。ばあちゃんだけ、出勤だね〜。」
ツレが言う。
ばあちゃん、物憂げにヨメを見るが、ヨメは頑張ってスルーする。
「あんたら、ワシがおらん間に、どっか行くんか?」
ばあちゃんは自分がデイサービスに行っている間に、ヨメたちがどこへ行くのか、何をするのか、いつも気になるのである。
つまるところデイサービスに行きたくないのである。
義姉のとこの姑さんが1週間ほどショートステイに行くと聞き、ばあちゃんはヨメにつぶやく。
「むごいことをするの〜。家でええ子しとるんなら預けんでもええのにの〜。」
これは『ワシはええ子にするけえ、施設に預けんとってくれえの。』という、ばあちゃんからのメッセージである。😅
しかし、ここで切なくなってはならない❗️
介護を家族だけで抱え込むことはかなりキツイ。じいちゃんは本人の願い通りに自宅で逝けたけど、多くの偶然やケアマネジャーを始め多くの方々の協力があってのものであった。
やはりデイサービスに行っておいてほしい。ここはヨメ、笑ってごまかす。
ばあちゃんは認知症があるということで『介護1』の認定がおりている。
「ばあちゃん、大丈夫だよ。じいちゃんと同じく家で看るからさ。」と、はっきり言わないヨメに今日もばあちゃんはボヤクのである。
「はあ〜、行かにゃあならんか〜。」