ヨメろぐ

嫁を通して見た小宇宙!同居人の介護のため、31年間続けた仕事を辞めてヨメはじめました。ちょっと笑える日々のことをイラスト付きで更新中✍

母と ばあちゃんと 死への覚悟

 

 

母が入院して2週間と5日・・・。母は腕に点滴をしたまま、眠っている?というか、目が開かない。呼びかけても何の返答もない。聞こえているのかいないのか?どうなるのだろう?医師に聞くと「検査の結果、もう悪いところはないんですけどねえ。強いて言えば、ご高齢なので。」

そうである。コロナ後の肺炎で緊急入院したが、母は高齢である。91才。

もう十分だと思うのだ。入院した翌日、母と姉とヨメとで話した10分間。母は「私は幸せだったわ。」と言った。そして、先に逝った人たちに感謝の言葉を言っていた。もう十分ではないか。

ヨメは時間の許す限り1時間半かけて母に会いに行く。家にはばあちゃんがいるから、見守りカメラでばあちゃんの様子を確認しながら母に会いに行く。何とも気ぜわしい。が、ばあちゃんもよく我慢して、ヨメを送り出してくれている。帰宅後のばあちゃんの長々続く愚痴は聞かねばなるまい。みんな、なんとなく終わりを感じながら、なんとなく不安な中にいる。

疲れた・・・。疲れるのならば病院へ行かねばいいのに・・・ね。

ずっと施設に入ったきり3年間も会えなかった母への罪滅ぼし、というか、なんだろうね、恩返しというか、とにかく、きっと自己満足のためであろう。

家族がそばにいようがいまいが、死ぬときは一人である。ピンピンコロリが理想ではあるが、それでもその瞬間は一人である。受け止める覚悟も何もあるものか。「死」っていうものは、どうしようもない、抗いようのないものである。人類はそれに抗おうと、もがいているが・・・。

いつ直面するかわからない「死」を覚悟しながら生きねばなるまい。

動かない母の足をマッサージしに病院へ向かうヨメの背中に、「ワシの時も頼むのぉ~。あんたが頼りじゃ。」とばあちゃんが言う。聞こえないふりして車に乗り込むヨメの心は憂鬱である。「任せといて」って一言いえばいいじゃないか!なんでか言えないヨメをばあちゃんは許してくれるであろうか?

ヨメ、まだまだ修行が足りんなあ・・・。

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