ヨメろぐ

嫁を通して見た小宇宙!同居人の介護のため、31年間続けた仕事を辞めてヨメはじめました。ちょっと笑える日々のことをイラスト付きで更新中✍

新旧交代、鏡餅に心乱れる

 

「今年は餅はつかん。」

と、ばあちゃんが言う。

 我が家では毎年年末にお餅をついていた。近年では餅つき機にお世話になっているが、ほんの10年前までは「杵と臼」でついていた。どちらにしても重労働である。

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 今年は・・・。

ばあちゃんの発言を受けて、ヨメは素直にうなずいた。

「じゃあ、そうしよっか。」

 

     ん?ん?ん?

 

 ばあちゃんは、なんだか不服そうである。

 

 なるほどね。

ばあちゃんは、『ヨメが餅をつく』と言えばつくつもり・・・って言うか、ホントはつきたいんだな。ヨメをジーッと見る。

 

 ゲゲ〜!すごい圧・・・。

 

 ま、負けないぞ!

 餅をついても、我が家で餅を食べるのは、ばあちゃんとヨメだけである。最後にはカビが生えて捨てることしばしば。

 ここら辺が潮時か・・・っと、ヨメは去年あたりから考えていたのだから。

 

「じゃあ、鏡餅を買おうかね。プラスチックで中にお餅が入ってるのでいいかね?」

 

「そりゃあ、さえんの。じいさんがなんと言うかの〜?」と、ばあちゃんはじいちゃんを見る。

じいちゃん、間髪入れず「それでええ。」

 

 ばあちゃん、撃沈・・・。

 

 かくして、ヨメは鏡餅を発注。

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 一件落着であるが、ヨメの心は揺れている。

この伝統をなくしていいのかな?

もう、そんな時代ではないことは分かっているのだが・・・。

 振り返るとヨメの周りの景色は随分と変わってきている。それもものすごいスピードで。

 餅つき、凧上げ🪁、羽子板、コマ回し・・。

カルタももはやトランプに、いや、ネットゲームに取って代わられている。STAY HOMEでボードゲームが一時復活したが、文明の機器にはかなわない。

 

   

  寂しいような、楽チンなような・・・。

 ふ、複雑である。

 これも時代の流れか、と自分を納得させる。

 懐かしき伝統を心に秘めて今年のお正月を迎えましょうか。