七草粥を炊いてみた。と言っても『七草粥セット』を買って入れただけであるが。
「ねえ、ばあちゃん。どれがどれだか分かる?」
「はあ分からんのお〜。昔は取りに行きよったがの。」
横からツレが口を出す。
「せり なずな ごぎょう はこべら ほとけのざ すずな すずしろ だろ〜。」ドヤ顔。
それはそうなのだが、
「じゃあ、それがそれぞれどれか分かる?」
ツレ、無言で視線をそらす。😑
我が家から日本の伝統文化がなくなっていく。餅つきもしなくなり、今や石臼はメダカの住処に。ウラジロを山に取りに行くこともなくなり簡単パッケージの飾り餅である。今年、雑煮を食べたのは、ばあちゃんとヨメだけであった。
なんだろうな。何かさみしいような。
楽でいいのだか、何か・・・。
大切なことは大抵めんどくさいものである。この年になってくると少し古いものが懐かしくなってくるようである。
割烹着は冬は暖かくて大活躍。次は母の残した着物にでも袖を通してみようかしら?仕事から遠く離れて、ばあちゃんには追われるが、時間に追われない今だからそんな気分になるのかしら。先人の知恵、きっと私たちのDNAに組み込まれてる⁈