ドクターから説明を受ける。肺炎も治り、検査の結果は特に悪いところはない。問題はただ眠っていて何も口にしないということ。病院から施設に移ることになった。
施設に戻るにあたって、積極的な延命をしないということを踏まえてドクターから3つの選択肢が提示された。
① 今の点滴だけを続ける。栄養としては十分ではないが。
② もう少し太い点滴ばりにかえ、点滴の量を増やす。針が太いだけに血管が傷つく恐れもある。
③ 鼻からチューブを入れ、食事を摂らせる。点滴と併用し、栄養を確保する。
姉とヨメ、①を選択。母はもう十分に頑張った。これ以上、この世にあしどめさせて、どうなるのか。「私は幸せでした。これも自然の理。」と言った母も覚悟はできているんじゃないかと思う。
思うけど・・・残された者ののエゴかもしれんな。
実は④番目の選択もあった。「病院は治療をするところなので無理ですが、①の点滴をしないこともできる。衰弱は早まるでしょうが。」
・・・。
今ついているものを外すのは勇気がいる。それはできなかった・・・。ヨメはエンディングノートに治療について書いておかねばならんとつくづく思った次第である。どこまで自分はしてほしいのか。母は91才であることを考えると「大往生」である。もしも60代なら、70代ならどうであろうか?本人の意志確認がなければ、どうしてよいか、家族は悩むことになるであろう。エンディングノート、毎年、書き換えたっていいじゃないか。とりあえず、「苦痛」だけは取り除いてほしいと願うヨメである。
母の死に向かう姿に、ヨメはいろいろと考えさせられる。自分のこれからのこと、家族のことを。自分の前には、おじいさん、おばあさん、父に、母、叔母さんに・・・と、後ろの方から「死」をながめていたが、1つずつ時代が終わり、気が付けば自分が先頭に立たされる日が来るのもそう遠くはない。自分の番・・・。ヒョエ〜ヽ( ̄д ̄;)ノ=3=3=3
「今 ここ 自分」を覚悟して生きよう。
人生の最期は誰かの協力が必要だか、迷惑をかけるかもしれないが、まあ、大目にみてもらいましょ。
あっ!母の入れ歯。
入れて逝きたいのか、外したままでいいのか?
「そんなの、どっちでもいいわ。こっちは、それどころじゃないのよ!」と、母に叱られそうである。