在宅酸素治療の定期検診で病院へ行ってきた。「30分ほど時間をいただくようですが、酸素治療指導を受けてはどうですか?」と言う主治医に、じいちゃんは即座に「ハイ!」
ひょえ〜、意外である。
ヨメは急いで「イイエ」という言葉を飲み込む。
家に、ばあちゃんを残してきている。早く帰らなければ、と思っていたのだが・・・。
大体、じいちゃんはこの種のオファーは受けないはずではなかったか?
どうした、じいちゃん?
担当看護師による指導が始まる。
・肺気腫は息を吐き切るのが難しいので、呼吸練習の時に少し前から圧をかけるとよい。
・自分で勝手に酸素量を変えないこと
・寝たきり防止のため適度に運動をする
・風呂場の転倒が怖いのでイスをおく
・在宅看護を利用する
何度も練習したのは呼吸である。
鼻から息を吸って、口をすぼめて細〜く吐き切る。ろうそくの火を消すイメージ。
じいちゃんが看護師さんにつぶやく。
「だんだんと息が苦しゅうなって、風呂に入っても背中もすれまへんわ。どうしたらええかの〜と、考えよるんですわ。たまには、ちゃんとすらんと臭うでしょうが。」
なぬ?そうだったのか‼️
看護師さんが言う。
「家族のどなたかに週に一回くらい背中を擦ってもらったらどうですか?」
簡単に言うね〜。
なかなか微妙なんだよ。
と、ヨメは心の中でつぶやく。
ばあちゃんには、まず無理。残るはヨメであるが、じいちゃんは遠慮があるだろうな。
💡❣️
土日の夜はツレがいる。
ツレが背中を流してもいいよね。
なんたって男同士だし・・・。
じいちゃんの憂鬱は解消なるか⁉️
いやいや、思うように動けないじいちゃんの憂鬱は深いのかもしれない。
じいちゃんの憂鬱は、未来のヨメの憂鬱かもしれないな。
加齢臭、汗や頭皮の臭い、湿布臭、高齢者の部屋は独特な臭いがする。布団にも染みついている。ヨメは頻繁に換気をしているが・・・。
デリケートな問題である。
とりあえず、呼吸の練習をしてお風呂に毎日入りましょうかね。