「もしもし、保健所ですが・・・。」
なんだ?保健所って?
ばあちゃんがショートステイした施設でコロナ陽性者が出た、とのこと。いわゆる、ばあちゃんは濃厚接触者。PCR検査を受けるように、という電話であった。ショートステイから帰ってきて3日後のことである。
ばあちゃんに症状はないが、ばあちゃんが感染となると、ヨメもツレも可能性が出てくるな。走馬灯のようにこの期間に会った人たちの顔が浮かぶ。
まずいな・・・。
迷惑かけるな・・・。
ばあちゃんのお友だちから電話。「あなたが陽性なら自分も検査を受けるように連絡があった。なんてことをしてくれたのだ。」
えええ〜。これって不可抗力だよね。
ばあちゃん、落ち込み涙目。
「ワシが悪いんじゃの・・・。」
「ばあちゃんは悪くないよ!誰でも感染する可能性はあるんだから。ばあちゃんのせいじゃないから!」
とにかく、「検査結果が出るまで自分の部屋にいてね。」と言うも、ばあちゃんはじっとしてられない。ヨメは2階に行ってソーシャルディスタンス確保。階下に行くとばあちゃんが直ぐにくっついてくる。「心細いから側にいてくれ。」
だからね、それはね・・・。ああ、一蓮托生だな。
なかなか難しいな。
PCR検査の時、看護師さんが「今から鼻にこの綿棒を入れますね。深呼吸して。」と言っているのに、ばあちゃんは一生懸命に口を開けていた。🤣
結果は陰性。
いやあ〜,それにしてもヨメは確かに感じたのである。周りの人に迷惑をかけるかもしれないという恐怖を。そして、「誰のせいでもない。」と言われても、その怒りをぶつけてくる人たちがいることを。
いろいろなドラマが展開されていく日常の中で、「まわりの人や状況に振り回されず、キミはちゃんと立っていられるかい?」って試されたような数日であったな。
経験がひとつ増え、すこーし強くなったと感じるヨメである。